今、政府が「新しい公共」を推進しようとしています。これまでは政府や自治体などの「官」が公共を担っていました。しかしそれではもはや限界が浮き彫りになってきているのが実情です。
NPOが、企業が、社会的企業などの民間法人が公益性の高い事業を担い、地域の町内会から国民の一人ひとりが互いに助け合って小さくとも力強く公共を担っていく。そんな「新しい公共」を実現するために、私たちは何を行っていけば良いのでしょうか?
皆さんと開かれた議論を交わし、そこから生まれたアイディアを政府主催の「新しい公共円卓会議」に届けていきたいと思います。皆さんの日常と経験から生み出される知恵を合わせ、より良い政策を生み出そうではないですか。
世界では企業とNPOはどんどんとハイブリッドになり、NPOはビジネスの手法で社会的課題を解決し、企業はこれまでNPOが挑んでいたフィールドでも活躍するようになってきました。
しかし日本には「事業をするNPO」や「社会事業をする企業」にぴったりの法人格が存在しないことから、NPOが行う事業は小規模のまま留まり、企業とNPOの間には厳然とした溝が生まれています。
今こそNPOと企業のハイブリッドな法人、社会事業法人を創設し、新しい公共の担い手を増やしていきましょう。
政府の補助金に頼るのではなく、経済的自立を果たしながら社会的課題を解決する主体を創っていこうではないですか。
日本では今まで寄付行為に対するメリットが少ない税制が採られていたこともあり、寄付市場が育ちませんでした。このことは、寄付市場が収入源の一つに期待されるNPOや社会起業、コミュニティビジネス主体等の「新しい公共」の担い手にとっては、死活問題です。
「新しい公共」の担い手が持続可能な運営をできるような仕組みを創るために、寄付税制の改革を進めることが求められています。
そのような現状を受け、鳩山総理は、教育や街づくりなどの分野で活躍するNPOや社会起業、コミュニティビジネス主体への寄付を促進する仕組みとして、減税効果が大きい税額控除方式の導入を検討すべきという考えを示しました。
総理の方針に続き、日本の寄付市場を大きくしていくために、税目や税額控除の対象となるNPO認定の問題も含めて、議論していきませんか。
「新しい公共」を社会の中に育てていくためには、今まで公共の担い手だった国や地方自治体―「官」と「新しい公共」の担い手との関係性の在り方を考える必要があります。
これまで、「NPOは行政の下請け」、「設立時から補助金目的のNPOがたくさんあって、本来の社会的ミッションが果たされない」などといった行政委託批判がよく聞かれてきました。批判の背景には、行政による計画ベース型の契約や議会日程に合わせた予算調和型の契約が問題であるということも言われています。
それでは、国、自治体、NPO、社会起業、コミュニティビジネスなどさまざまな関わり方をする主体が相互に連携しあいながら、生活者にとって良いサービスを生み出し、「新しい公共」を創りだしていくためには、どのような契約や委託の在り方が望ましいのでしょうか。
「新しい公共」の担い手の一つに期待されるNPOの数は劇的に増え、現在NPO法人は4万近くあります。しかし、その多くが資金難に苦しみ、また専任スタッフはおろか事務所さえ持てていません。そこで、担い手にカネ、モノ、ヒトを緊急に提供する仕組みが必要です。
まずは、「新しい公共」の担い手にとっての血液―お金の仕組みについて考えていきませんか。信用組合、労働金庫、政策金融公庫などの信金組合、NPOバンク・ファンド、信託銀行や生協などの仕組みを見直し、「新しい公共」の担い手に資金を融資する小規模金融の抜本的拡充について議論していきましょう。
皆さんは、どのようなお金の仕組みがあったら、事業がやりやすいと考えますか。
青木健太(NPO法人かものはしプロジェクト共同代表) / 秋元祥治(NPO法人G-net代表理事) / 今村久美(NPO法人NPOカタリバ代表理事)
岩切準(NPO法人夢職人代表理事) / 鵜尾雅隆(日本ファンドレイジング協会) / 大西健丞(NPO法人ピースウィンズジャパン代表理事)
木下斉(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事) / 工藤啓(NPO法人「育て上げ」ネット代表理事)
駒崎弘樹(NPO法人フローレンス代表理事) / 佐藤大吾(NPO法人チャリティ・プラットフォーム代表理事) / 佐野哲史((株)祭代表取締役社長)
白木夏子((株)HASUNA代表取締役社長) / 鈴木敦子(認定NPO法人環境リレーションズ研究所理事長) / 瀧澤尚子(NPO法人昭和の記憶代表理事)
寺井元一(NPO法人KOMPOSITION代表理事) / 長岡秀貴(NPO法人侍学園スクオーラ・今人理事長)
能島裕介(NPO法人ブレーンヒューマニティー代表理事) / 萩原国啓((株)ピースマインド代表取締役社長)
林大介(NPO法人日本子どもNPOセンター理事/模擬選挙推進ネットワーク事務局長) / 水谷伸吉(一般社団法人more trees事務局長)
森山誉恵(3keys代表) / 山口洋典(NPO法人典院寺町倶楽部事務局長) / 山中昌幸(NPO法人日本教育開発協会理事長)
山本繁(NPO法人ニューベリー代表理事) / 横田宗(NPO法人ACTION代表) / 渡辺由美子(NPO法人キッズドア代表理事)